「にんにくの神秘」より (昭和47年発刊、現在絶版)
    ■小湊潔博士の略歴
明治26年水戸市に生まれる。 大正3年茨城県立工業学校応用化学科卒。 大正6年上田蚕糸専門学校製糸科卒。 満鉄中央研究所を経て赤痢菌発見者志賀潔博士に見出され 京城医学専門学校助教授に就任。 大正11年志賀博士の示唆により、にんにくの研究に着手。 33歳の時、新設間もない京都帝国大学農学部農芸化学科に入学、 昭和5年にこれを卒業する。 昭和11年(1936年)には、にんにくの無臭有効成分を遂に補足、 スコルヂニンと命名。 昭和28年農学博士。 翌29年全国優秀発明賞。 昭和37年(1962年)スコルヂニンの化学構造、これに関連して 薬品、栄養、強精、風味などの特効のからくりなど にんにくの全貌を解明する。 その後、スコルヂニンは新発見のビタミンだと確信、 80歳の今日、なおその研究に情熱を傾けている。 にんにく研究者としては世界第一人者。 1967年、世界16カ国からなる第3回ニューヨーク国際発明賞 で銀賞を受賞。 紫綬褒章、勲三等瑞褒章受賞。 理研化学工業社長。


  ■  年譜

年  代
    (西暦)
年  齢  小湊潔 歴
明治26年
    1893年
 0歳  3月22日
 茨城県水戸市に生まれる
明治43年
    1910年
17歳  茨城県立工業学校応用化学科入学
大正 3年
    1914年
21歳  茨城県立工業学校応用化学科卒
 上田蚕糸専門学校製糸科入学
大正 6年
    1917年
24歳  上田蚕糸専門学校製糸科卒
 南満州鉄道株式会社へ入社
同社中央研究所勤務
大正 9年
    1920年
27歳  満鉄中央研究所依願退職
大正10年
    1921年
28歳  京城医学専門学校助教授に就任
 赤痢菌発見者の志賀潔博士に見いだされる
大正11年
    1922年
29歳  志賀潔博士の提案を受けて
 「にんにく」の研究に着手する
 「蚕の変態に関する化学的研究」を発表
大正13年
    1924年
31歳  「にんにくの成分に関する研究」第一報を
  朝鮮医学雑誌に発表
大正14年
    1925年
32歳  京城医学専門学校依願退職
 京都大学農学部生物学科教務嘱託となる
大正15年
    昭和 1年
1926年
33歳  京都大学農学部生物学科教務嘱託を依願退職
     
昭和 2年
    1927年
34歳  京都大学農学部農林化学科へ入学、
 傍ら「にんにく」の研究に没頭する
昭和 5年
    1930年
37歳  京都大学農学部農林化学科卒
 同校研究室員として「にんにく」の
   研究を進める
昭和11年
    1936年
43歳  「にんにくの無臭有効成分」を発見し
 スコルヂニンと命名する。
 特許「アリーム属植物ヨリ有機酸の
 配当体を抽出スル方法」
昭和15年
    1940年
47歳  京都大学農学部農林化学科生物化学
 研究室員を退職
 日生化学研究所を設立、自営(四月)
 男子、壌、出生
昭和18年
    1943年
50歳  理研栄養薬品株式会社と合併し、
 その京都工場長となる
昭和25年
    1950年
57歳  「天然動植物よりビタミン様物質を
 抽出する方法」独国特許
(理研栄養薬品株式会社、集中排除法により解散)
昭和26年
    1951年
58歳  3月26日 理研化学工業株式会社を
 京都市上京区に創立し、初代社長に就任する
昭和28年
    1953年
60歳  農学博士を授与さる
 特許「吸湿性或は悪臭性ある食品又は
  医薬品粉末より防湿性防臭性粉末を製造する方法」
昭和29年
    1954年
61歳  全国優秀発明賞を受賞
 理研化学商事株式会社の社長に就任
昭和30年
    1955年
62歳  パスコンの英国特許、独特許
昭和33年
    1958年
65歳  特許「淡水魚の表皮粘膜より結晶性
 ポリペプチッドを抽出する方法
昭和34年
    1959年
66歳  特許「香味の強い緑茶の製造法」
 特許「しょう油及びその〆粕より香味成分を
    分離抽出する方法」
 特許「緑茶の香味成分を分離抽出する方法」
 特許「天然動植物体より新規「ビタミン」作用
    物質及びその誘導体を抽出する方法」
 特許「アリーム属植物精油抽出法」
昭和35年
    1960年
67歳  「パスコン」のスイス特許及び米国特許
昭和36年
    1961年
68歳  紫綬褒章を受章
 「チオコルニン及びチアマミヂン誘導体」の英国特許
昭和37年
    1962年
69歳  「天然動植物体よりビタミン様物質の抽出法」米国特許
昭和39年
    1961年
71歳  「チオコルニン及びチアマミヂン燐酸」の
  スイス特許・米国特許
昭和41年
    1966年
73歳  「チオコルミン」の米国特許
昭和42年
    1967年
74歳  ニューヨークにお於ける
   「第三回ニューヨーク国際優秀発明展」にて
   銀賞を受賞する
昭和43年
    1968年
75歳  第三等瑞宝章を受章
昭和45年
    1970年
77歳  喜寿を祝う
昭和47年
    1972年
79歳  10月30日午後2時18分永眠す
 11月4日大徳寺玉林院にて社葬
 特許「新アミノ酸のチオコルニンの合成法」